ベンフィカ、2011-2012シーズンホームキット。サプライヤーはアディダス。一昔前、アルゼンチンでのマラドーナ後継者は誰だ論争の真っただ中にいた2人、ハビエル・サビオラ、パブロ・アイマールが当時所属していたチームでもある。(※12/13シーズンにサビオラはマラガ CFへ移籍)。近年のアディダスのキットは、本来の3本ラインに象徴される規律正しいシンプルなデザインがメインのものが減り、アシンメトリータイプや、流線型のライン、シャツに大きい透かしなどが目立つデザインを多く見かけるようになった。細部のデザインには手が込んでて評価できるが、多少派手すぎだたり、大胆すぎたりと、世の中のトレンドの傾向に流れているような感じも受ける方向性で、アディダス”らしさ”を押し出すデザインのキットがとても少なくなった。ただこのベンフィカのキットはベスト!!と胸を張って言ってもいいほど、アディダスらしさを感じれるオススメの1枚。まずはメインのデザイン。基本的にはシンプルで、3本ラインを主体としたアディダス特有のレイアウト。そのベースに、少し太めの襟元のラインだったり、パンツのサイド下部の刃のようなラインだったり、袖口の少し覗く白い生地の部分だったりと、細部に所々ちりばめられているデザインが、ちょうど具合の良いバランス。特に首元の太めのラインが、少しレトロな雰囲気にしつつも、どこか新しい空気感を演出している絶妙なライン。そしてカラーリングもキレイに仕上がっている。日本人の色に例えると”朱色”になるのだろうか、赤色とオレンジ色の中間のような色味。赤とは違う情熱的すぎない上品な色で、サブカラーの白とも相性が良さそうだ。さらに加えると胸のスポンサーロゴ、”tmn”が、たった小文字3文字というシンプルなカタチのおかげで、全体がよりバランス良くまとまって感じる。これでスポンサーロゴが違い、白い文字では無いだけで、全てのバランスは崩れ、デザイン的なキットの評価は下がってしまう。そんな中にも一点おしい箇所があると感じているのはソックス。ソックス上部のを折り返し、折り返しの裏地に横3本ラインのデザインは相変わらずようで、ここは残念。ただ向かって右手のパブロ・アイマール選手のように、ソックスを折り返さず、伸ばして裏地を表に出すように着用するとラインが表に出ない。こうした着こなしのアレンジを加えるだけで、大分足下の印象がスッキリした雰囲気になるので試してみてはいかがでしょうか。やはりアディダスはシンプルな3本ラインのデザインに、なかなか気がつかない細部のデザインを凝っているっていうくらいの方が、キットのデザインとしては総合的に印象が良いものになる。
Axel Witsel / Pablo Aimar
SLベンフィカ 2011-2012 ホームキット
SL Benfica 2011-2012 Home Kit / adidas
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